HP「東江戸川工廠」のブログです。

2009年04月25日

空母決戦をプレイした際に感じた違和感。。。

せっかく出てきた新ブランドなんで、肯定的に評価したつもりなんですが、本質的な部分で引っかかってるところがありまして。。。

GSさんの空母戦記は色んな意味でボードゲームの延長線上にあるので、誘爆判定もあればレート表も明示されてて、ダイス振った経験のある人には「ダイスを振らなくていいボードゲーム」と言えば概ね理解できるゲームです。
それに対してサイフォン社の空母決戦は、その辺の手続きやレート表などの情報をなるべく隠蔽し、自動化しています。
この隠蔽と自動化ってのが、空母決戦の売りのようです。確かにやりやすいし、プレイ時間も短いです。
で、プレイに集中することが出来るようになった空母決戦は手に汗握るゲームかと問われると、そんなでもないって不思議な感覚のゲームです。
淡々と時間だけが進んでいくゲームって感じなんです。なんででしょう?
ちょっと考えてみました。

例えば誘爆判定。
私のプレイでも、赤城が魚雷食ったり、翔鶴が降爆でやられちゃったりしてますけども、その時爆装状態の航空隊が待機中だったんですが、それがどうなったのかよく分かりません。
空母が損傷を受けると航空機ユニットが除去されることはありますが、爆弾や魚雷の誘爆、燃料の延焼による母艦への打撃累増という点が見えてきません。
ひょっとしたら判定しているのかも知れませんが、プレイヤーには全く見えなくなっています。
大昔、ログインだったかベーマガだったかの付録でN88Basicで作ったミッドウェーってのがありましてね、プログラムの中身はズルしまくりだったのに微妙にバランスが取れてて結構遊べたゲームだったんですが、コレ、誘爆判定あったんですよ。
確か格納庫では爆装解除で、甲板に上げると爆装になるルールだった覚えがあります。
だから攻撃隊を飛行甲板に上げると、もうプレイヤーはそわそわし始めるんです。
敵の攻撃隊が接近する気配が感じられる(このゲーム、CAPと敵攻撃隊の交戦が通信文の形で把握できるので、気配がわかったんです!)と、甲板上から格納庫に戻して誘爆を避けようとしました。
戻した途端に敵艦隊発見の報が入ると「ああ、クソッ!!早すぎた」ってことになります。
友人がプレイしてると、後ろから観戦中の私まで「上げろ、下げろ」と急かしたり、楽しかった覚えがあります。
ぶっちゃけ、空母決戦とどっちが手に汗握るかってーと、昔のミッドウェーです。
空母決戦だと、空母の飛行甲板上に爆装状態の攻撃隊が翼を拡げている「待機状態」で空襲食っても全然気にならんのです。空母への影響が「見えない」から。

また、例えば攻撃隊の機数。
GSさんの空母戦記DXは、「辞任コマンドつけてください」ってくらい凹むんです。
とにかく艦載機がどんどん減っていく。勝ったには勝ったけど、空母の格納庫がカラなんてザラです。
搭乗員整列とかの光景を脳内劇場で上演すると、もう涙が止まりません。
でも、空母決戦って飛行機の機数がすぐに把握できないので、あまり悲壮感が感じられません。
実のところ何機落ちたかもプレイヤーが把握してない時があります。
このゲームの特徴である航空隊ルールがそう感じさせるんでしょうね。
レビューの8回目に「感情移入は微妙な線」と書きましたが、この不思議な感覚を指しています。
拡張キットで追加される「南太平洋海戦」ですが、史実では最後に角田司令官が残存機をかき集めて小規模な攻撃隊を編成します。
PC98時代の空母戦記で、これに似たような状況に追い込まれて、甲板上に上げた10機に満たない攻撃隊を送り出す時のコマンドってね、結構重かったです。
ひょっとしたら対空砲火でこいつら帰って来ないかも知れないとか思うとねぇ。
出さない方がいいんじゃないのかとか、躊躇するんですよ。本当に。
でも空母決戦だと、ポップアップウィンドウから攻撃隊を選択して飛ばすだけです。
攻撃隊に何機いるのか容易に「見えない」しプレイヤー自ら攻撃隊を編成しないから、たぶん気にならないです。

やっぱりね、手続きを自動化するにしても、システムが何をやっているのかある程度見えるようにしないといかんと思います。
コマンド数の絞り込みの姿勢は評価しますが、情報や機能まで絞ってしまうのは逆効果だとも思います。
ボタン数を絞り込むことと機能数を絞り込むことを同一視するなってのが私の職場(私もSE稼業です)での合い言葉みたいなもんですが、これは真実だと思います。
初心者とかそういうのを理由にして、プレイヤーがゲーム中に感じるべき緊張感を奪っちゃってるような気がします。
単なる点取りゲームになっちゃってる感じです。
我ながら全否定に近いこと書いてるなとは思いますが、なんかねぇ、モヤモヤしたものが拭えなくて。
(↑さすがに最後の2行は言い過ぎなので撤回しておきます。プレイヤーにもう少し「かけひき」を楽しませて欲しいってことです)

5/2追記
そうそう、シナリオが終わって「日本大勝利〜大敗北」って判定もいいんですが、彼我の損害ってのも出していいと思うんですよ。戦時中の映画みたいにって言うとやや退かれるかも知れませんが。(つーか、日本の戦意高揚映画って全然高揚しないんですが。。。基本的に涙なくしては見れないものが多くて。。。)
そうすれば味方機がどれくらい落ちたかとかわかりますから、判定としては「日本大勝利」でも航空隊が半壊してたりして、プレイヤーは自責の念にかられる場合もあるでしょう。
そうすれば、次こそ、と繰り返し遊んでもらえる動機になるんではないかと思います。
posted by じゃむ猫 at 18:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 空母決戦