HP「東江戸川工廠」のブログです。

2008年03月22日

復刻版

先日久しぶりに行きつけの某古書店に出かけたら、棚に海軍制度沿革の8巻がありました。
箱の汚れがやや目立ちますが、中身は問題ないので買い。
もう手に入らないと思っていたので、大満足でした。
図書館に行けば見れるんですが、夜中にふっと思い立って参照したくなったときに見れないと、翌日の勤労意欲にも悪影響がある。。。って、もともと勤労意欲なんてものはありませんけどね(笑)
ほんとは復刻してもらいたいんですけどねぇ。

復刻と言えば、去年一番嬉しかったのが「日本商船隊戦時遭難史」の復刻。
元のを図書館で見たときはあまりに救いようのない話に読みふけってしまいました。
古本で手に入れようとしたのですが、海軍の話ではないので競争率は低そうなのにどうしても手に入らず。
諦めていたら、去年、成山堂書店から復刻されていました。
早速注文して某所の日記に書いたら、すぐさま後に続く人がいまして、何とも業の深い人たちに囲まれているなぁと思った次第です。
安いとは言えない本ですし、万人向けとも言い難い本ですが、日本商船隊の壊滅していく様子が淡々と綴られている良書だと思っています。

posted by じゃむ猫 at 16:59| Comment(5) | TrackBack(0) |

2008年12月28日

今年も残すところ3日

今年は今までで一番忙しかった一年でした。
体調を崩すにまで至りまして、自分ではもう少し頑丈だと思ったんだけど、トシですかねぇ(笑)
年末になって多忙さから脱しまして、ようやく仕事以外のことにも気が向くようになりました。
そこへこの不景気。。。ここ数年景気拡大と言いつつもその恩恵に預かれない立場でしたから、一層冷え込んだというのが実感です。
ヤレヤレって感じですわ。
クビの経験はあります(苦笑)が、今回は幸いまだクビになってないので、取り敢えずこの惨状から目を背けるように本を読んだりして過ごしています。

最近興味の対象がWW2から遡ってWW1とか日露あたりまで遡っていて、しかも戦記じゃなくて平時になっています。
で、光人社NF文庫「情報将軍明石元二郎」と光人社「史話・軍艦余録」が店頭になくてちょっと困ってます。
あと読みたいのは日本経済評論社の本。高い上に絶版だもんなぁ。
NF文庫は何とかなるだろうけど、紀脩一郎の方がなぁ。。。古本屋って店頭に並んでる時は特に興味を引かないのに、欲しいとなったら見当たらないんだもんな(笑)
日本経済評論社本の方は、まぁぼちぼちと。これは諦めて図書館で借りるかな。

NF文庫と言えば、土井全二郎さんの「戦時船員たちの墓場」が文庫化されました。
今は亡き朝日ソノラマから出ていた「栄光なにするものぞ」の復刊+αです。
。。。いや、実は最近なんですよ。「栄光なにするものぞ」買ったの。待ってりゃ良かった。。。るーるるーorz

で、古本ですが、この前ひょんなことから面白い本を手に入れました。

海兵50期の回顧録みたいな本なのですが、高内和義氏の蔵書だったものです。
いや、表紙にマジックで「何回読んでも面白い 和義記」とか大書してあるんで。。。おかげですごく安かったです。
50期、ちょうど第一線の幹部だった人たちですから、確かに目次見るだけですごいです。
年末にいいプレゼントが来た感じです♪
posted by じゃむ猫 at 17:04| Comment(0) | TrackBack(0) |

2009年05月02日

「坂の上の雲」から先

空母決戦を遊んでた裏で(交友関係上の必要もあって)「坂の上の雲」を読み倒しました。
日露戦知らないと話について行けないんだもの。。。みんなズルいよな。
でもまぁこの歳になって読んだので、字面を追いかけるだけで精一杯という状況から一歩踏み込むことが出来たこともあり、夢中で読み耽るほど面白かったです。はい。
「坂の上の雲」はテレビドラマ化で再び注目を集めてるようで、この前も電車の中で読んでる人がいました。

流れは司馬遼で押さえて、今度は各論へ進むことにしました。そんなに深入りするつもりはありませんけどね。
数年前から積んでおいた外山先生の「日露海戦新史」を読み終わり、今は真鍋先生の「日露旅順海戦史」を読んでいるところです。
専門性の強い外山先生の本は調べ物のためには良いのですが、読み物としては真鍋先生の方が戦記っぽくって面白いですね。
海戦モノはこんな感じで手堅い副読本を持っていたのですが、陸戦モノの手持ちがありません。
旅順攻略戦は陸戦史集を読めばいいとしても、黒溝台とか奉天とかは。。。
太平洋戦争ならハナが利くんですが、日露戦争はニオイがよくわからんです。

こういう時こそGSさんのSLG「日露戦争」。。。の、マニュアルに頼ろうw
GSさんのマニュアルはなぁ、ちゃんと参考文献が載ってて調べ物の役に立つんだぞ。
というわけで、参考文献。。。うを、いっぱいある。
えーと、どれから手をつければ良いやら。。。
取り敢えず「日露陸戦新史」を古本で買って来ました。次に読んでみます。
伝記も読んだ方がいいんだろうけどなぁ、キーパーソンと目される人だけでもたくさんいる感じだしなぁ。

つか、某氏、早く旅順本出せw
posted by じゃむ猫 at 16:34| Comment(2) | TrackBack(0) |

2009年08月13日

聞き書き 日本海軍史

戸一成氏の本。PHP研究所から。
戸高氏は今は呉の大和ミュージアムの館長でいらっしゃいますが、昔は海軍の史料を集めた史料調査会というところで働いていらっしゃいます。
その頃からの海軍関係者との親交で、印象深い人柄やエピソードを思い起こして簡単にまとめた、という感じです。
もともとは雑誌の連載とのことで、ややライトな印象を受けたのもうなずけます。
個人的にこういう思い出話みたいなのは大好きなので、面白く読めました。
視点はあくまで戸氏のそれで、対象となる海軍関係者の視点になることはありません。この辺も好印象の要因かも知れません。

posted by じゃむ猫 at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) |

2009年10月28日

「日米情報戦」実松譲/光人社NF文庫

光人社NF文庫の今月の新刊です。
昔、図書出版社から出ていた「日米情報戦記」の復刊です。
情報関係の本としては古典の範疇に入ってしまうかも知れません、日米の諜報戦に関して要領よくまとめられています。
迂闊なことに私は筆者が情報将校であったことを知らなかったため、この復刊版で初めて読んでたりします。はっはっは。
もし知っていたらもっと前に読んでたはず。。。orz
本書はいくつかの文献からの引用によって構成された伝聞の部分と、筆者の経験によるオリジナルの部分とから成っています。
吉川「真珠湾スパイの回想」、ザカリアス「日本との秘密戦」、ホルムズ「太平洋暗号戦史」等が参考文献なので、これらを読んでいるなら引用部分は飛ばし読みでもいいと思います。
スパイ戦史万歳。
本書オリジナルの部分は後半1/3で、筆者が戦前の駐米武官だった際の経験や交換船で帰国した後に従事した戦中の経験に関する記述です。
戦前の経験談は時局が切迫していただけあってさすがに生々しいです。
また戦中の部分では特信班に関する寸評があって、「生の情報だけに腹を下したこともある」となかなか手厳しい評価です。
連合艦隊のお散歩のことを指していると思いますが、特信班自体を云々ではなく、そこから上がってきた情報を使う側の心得を責めているのでしょう。わずか3〜4行の短評ですが情報の本質を突いています。
軍令部の中の人だけあって大井参謀や源田参謀との絡みもちょっとだけあり、大井「海上護衛戦」と交錯してます。このセリフ覚えがあるって感じです。

最近、光人社NFからは図書出版社の本の復刊が相次いでいます。風速0作戦とかね。これはまだ買ってないんですがw
そのうち護衛船団戦史も出るんではないかと期待しています。
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2010年04月30日

「正説 レイテ沖の栗田艦隊」

「正説 レイテ沖の栗田艦隊」大岡次郎/新風書房(2010)

産経新聞で紹介された記事を見て入手しました。
一般書籍と違う自費出版系の本なので一般書店に入らなくてちょっと困りましたが、ジュンク堂で仕入れていてくれたので助かりました。

422ページ、2100円(税込)。気合い入れれば1日で読めます。
著者は海兵78期。
というわけで、栗田中将とは縁がなかったわけでもなく、それをきっかけに栗田中将と親しくなり、この本が生まれたということになります。
栗田中将以外にも海軍士官の中に広く知己を得ており、著者が彼らから直接聴取した言葉が頻繁に登場します。
マリアナ沖の3Sf司令官大林少将やレイテ沖の大和主計長の石田恒夫少佐をはじめとする人々の言葉が集められています。
これらの言葉だけでも結構な価値です。

「聞き語り」のように発言をそのまま文章に起こした的な表現ではなく、きちんとフィリピン沖海戦(もちろん航空特攻も含んで)の筋を追いながら要所要所に栗田中将はこう判断した的な文章を挿入しています。
ですからレイテ沖の流れをよく知らない人でも戸惑うことはないと思います。
詳しく知っている人は、この解説からどの点が自分の問題意識と異なるのか確かめながら読み進めることが出来るでしょう。
栗田中将擁護の立場に立ちつつも比較的冷静な筆運びであり、最近の威勢だけはいい本を読んだときにありがちな顔をしかめたり苦笑したりするようなことには決してならないと思います。
少なくても私はそうでした。

さて、フィリピン沖海戦最大の山場であるいわゆる「謎の反転」の理由について、著者は短いながらも栗田中将の言葉をそのまま示しています。
理由というよりも、栗田中将の胸中と言った方が適当かも知れません。
この部分に関しては著者が「解釈」することは厳に慎んでいます。
この一点だけでも本書上梓の価値は十二分にあったと感じます。

というわけで、なかなかの良書だと思います。
いずれ光人社あたりで再版していただけると良いと思います。文庫なら再度買ってもいいです。
今はとにかく入手しづらくて、私の周囲の人たちも結構苦労していますので。
posted by じゃむ猫 at 14:57| Comment(1) | TrackBack(0) |